アメリカカンザイシロアリに要注意!駆除費用の目安と、見分け方や特徴も実際の写真付きで解説
横浜の沿岸部で近年被害報告が増加しているアメリカカンザイシロアリ。
この記事では、アメリカカンザイシロアリの生態・発見のポイント・他のシロアリとの違い・実際の駆除方法や費用の目安・予防対策まで詳しく紹介します。
Contents
横浜市沿岸部に大量発生中のアメリカカンザイシロアリとは?被害の特徴や他のシロアリとの見分け方

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アメリカカンザイシロアリとは北米原産の乾材性シロアリです。
名前の通り乾いた木材(乾材)に生息するのが最大の特徴で、壁の中や屋根裏、家具の内部など、目につきにくい場所で静かに被害を進行させるのが特徴です。そのため発見が遅れやすく、深刻な被害につながるケースもあります。
アメリカカンザイシロアリの特徴まとめ
- 水分が不要で乾いた木材内部に巣を作る(天井裏や窓枠の木部など)
- 1つの巣に数百〜数千匹と少人数制
- 羽アリが5~9月頃に発生(地域や気温により差あり)
- 家具・柱・天井などあらゆる乾燥木材が被害対象
- 沿岸部などで特に多くの被害・定着がみられる(横浜市内だと鶴見区・中区・磯子区など広範囲)
- 天井裏や木材内部の目視できない所から被害が進行することが多く、発見が遅れがち
アメリカカンザイシロアリの特徴と他のシロアリとの比較
比較項目 | アメリカカンザイシロアリ | ヤマトシロアリ | イエシロアリ |
---|---|---|---|
生息環境 | 乾燥木材の中 | 湿った木材・地中 | 地中+建物全体 |
水の必要性 | 不要 | 必要 | 必要 |
被害の範囲 | 局所的 | 部分的 | 広範囲に及ぶ |
発見のきっかけ | 糞の粒 or 羽アリ | 蟻道・食害跡 | 蟻道・食害跡 |
駆除費用目安 | 20~100万円超もあり | 10~40万円程度 | 10~30万円程度 |
アメリカカンザイシロアリは蟻道(土で作るシロアリの通り道)を作らないため、糞などが出てくるまで発見しづらいのが厄介です。
羽アリの見た目や特徴の比較
項目 | アメリカカンザイシロアリ | ヤマトシロアリ | イエシロアリ |
---|---|---|---|
体長(羽含む) | 約7〜10mm | 約4〜7mm | 約7〜10mm |
体色 | 赤褐色〜暗赤褐色 | 黒褐色(頭部はやや赤みあり) | 茶褐色 |
羽の特徴 | 4枚ともほぼ同じ大きさでやや透明感あり | 4枚ともほぼ同じ大きさ | 4枚ともほぼ同じ大きさ |
群飛時期 | 5〜9月頃 | 4〜6月頃 | 6〜7月頃 |
活動時間帯 | 日中 | 日中(主に午前) | 夜間(街灯に集まる) |
好む環境 | 乾いた木材 | 湿った木材 | 湿った木材+水を運んで乾材も加害 |
蟻道の有無 | なし | あり | あり |
主な分布地域 | 全国(沿岸部中心、特に輸入材経由) | 北海道以外の日本全国 | 西日本を中心に分布(関東以西・沖縄など) |
実際のアメリカカンザイシロアリの写真と動画(当社スタッフが撮影)
木材の内部がシロアリの巣になっている様子、周りにある粒はシロアリのフンです。
沢山のシロアリが一斉に木材の小さい穴から内部に逃げ込んでいく様子がよくわかります。
【虫の画像なので苦手な方は注意!】
以下をクリックすると表示されます。
▶写真を見る ▶動画を見る
アメリカカンザイシロアリ被害のサインとは?点検や駆除業者を呼ぶべき?
実際の被害事例とサイン一覧
アメリカカンザイシロアリは小規模でも複数の巣を作り、完全な防除が困難な害虫です。被害が局所的でも油断できません。
下記のような症状がある場合は木部で食害が進行しているため、まずは点検や駆除業者に相談することをおすすめします。
木くずのような粉が壁際や柱の近くに落ちていたり溜まっていたりする(アメリカカンザイシロアリのフンの可能性有)
- アメリカカンザイシロアリは木部からフンを排出する習性があります。
下記の画像のような粉が落ちている場合、木材内部で生息・活動している証拠。
早めに調査をしてもらうことをおすすめします。


→ 六角形の粒状で、フローリング・棚・窓枠の隅に溜まることがあります。
木材表面に小さな穴が空いている
- 上記のフンの排出口です。フンがたまっている周辺の木材をよく見ると、小さな穴がみられます。
その穴からフンを排出しているため、木部への薬剤処理が必要です。 - 羽アリの脱出口の穴がみられる場合もあります。

→ 直径1~2mmほどの脱出孔。羽アリや糞の排出に使われます。
木を叩くと空洞音がする・パリパリとはがれてしまう
- 食害が進み、木材が表面だけになっている状態です。
活動中の個体がいる場合、中にシロアリがみられることもあります。

→ 内部が食われてスカスカになっている状態。
羽アリが飛んでいる(春頃~秋にかけて)
地域差や気温などにもよりますが、4月から7月頃にかけて飛び立つことが多いです。(横浜市鶴見区において)

→ 体長7〜10mmの茶褐色~赤褐色で頭部に赤みが特徴的な羽アリが複数匹現れたら危険信号。
兵蟻や働きアリを見かける(かなり被害が進行している場合)
木部の穴やひび割れにシロアリが潜んでいる場合があります。
その場合、少なくともその木部に関してはかなり被害が進行している状態ですので、早急な対応が必要です。
アメリカカンザイシロアリ駆除方法と費用の目安、ダスキンでの実際の防除見積例
アメリカカンザイシロアリの駆除は、プロによる対応が前提です。
駆除方法の一例
① 薬剤散布・穴あけ注入処理
- 被害箇所や糞の排出口になっている部分に小さな穴を開け、木材内部に薬剤を直接注入
- 薬剤散布と点検のため、天井裏が目視確認できる点検口が必要
ダスキンでは薬剤処理での定期管理防除を実施しています。
② 燻蒸処理(ベイピング・ガス処理)
- 家全体を密閉し、ガス薬剤で一斉駆除
- 高コスト・仮住まいが必要になるが根絶効果は高い
③ 交換工事
- 被害がひどい場合は柱や床の構造材ごと交換することも
実際の見積例(ダスキンの見積に基づいて一例として算出しています。)
実際の施工面積が30㎡の場合で計算
項目 | 内容 | 費用(税抜き) |
---|---|---|
初回防除処理作業 | 薬剤散布・穿孔注入(被害箇所対応・屋根裏) | 8,200円/㎡ |
施工範囲(30㎡) | 屋根裏・壁面内部・床下の一部等 | 246,000円(8,200×30) A |
項目 | 内容 | 費用(税抜き) |
---|---|---|
年間定期管理費用 | 年8~3回の定期点検(年数により変動)目視確認・糞や羽アリの痕跡確認・必要に応じて追加処理 | (月額190円/㎡×12ヶ月) |
施工範囲(30㎡) | 防除処理作業と同様箇所 | 68,400円 (190×30×12) B |
初年度年間料金(A+B) | 314,400円 (税抜き) |
2年目以降年間料金(B) | 64,800円 (税抜き) |
家庭でできるセルフチェック・駆除専門業者による早期対策
基本的には有効な予防方法はないとされており、完全な駆除も困難な害虫です。
しかし、少しでも早く発見出来ることで被害を最小限に抑えることはできます。以下に注意すべきポイントといくつかまとめました。
1. 糞や羽アリの形跡を定期的にチェック
- 特に窓際の木枠・家具の隙間・押入れの中・外壁の周りなど、乾燥した木材まわりや普段目につきにくいところを見ましょう。
- アメリカカンザイシロアリが多い地域は4月~7月頃になると羽アリが飛び立ちます。
在来種(日本のシロアリ)かどうかも含めて、プロの業者によるチェックが必要です。
2. 家の周りに木材や廃材を放置しない
- 輸入材の場合内部に生息があることも。
3. 定期的な家の点検
- 特にアメリカカンザイシロアリが多い地域の築10年以上の木造住宅は、被害の有無にかかわらず天井裏や床下など、一度点検をおすすめします。
4.ホウ酸による予防処理(すでに被害がある場合は効果が薄い)
- ホウ酸スプレーを木材表面に塗布することで、アメリカカンザイシロアリの被害をある程度予防できます。
- 小さな穴やひび割れにはホウ酸の粉末を注入することで、簡単な内部対策も可能です。
- 木くずが落ちていたり、羽アリを見かけた場合はすでに被害が進んでいる可能性があるため、早めに専門業者へ相談しましょう。
💡アメリカカンザイシロアリに気づいたら
絶対に放置せず、専門業者に連絡してください。
市販薬では対処しきれない場所に潜んでいる可能性が高く、早期対応が被害の拡大を防ぐ最大のポイントです。
アメリカカンザイシロアリに関する過去の記事はコチラ
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